代表メッセージ

【企業人事担当者様向け】AI時代における、候補者との向き合い方

これまでの2本では、当社の提供価値、そして候補者様向けのAI活用についてお伝えしてきました。



今回は企業様、特に人事ご担当者様に向けて、AI時代における採用・選考の向き合い方についてお話しします。

なお、今回は対象を絞ってお話します。想定しているのは、M&Aアドバイザー経験者の中途採用を行っているハイクラス領域の企業様です。新卒採用や大量採用の文脈とは異なる話になりますので、あらかじめご了承ください。

結論:ハイクラス中途採用における本質は、大きくは変わらない


AI時代における採用への影響として、真っ先に変化が訪れているのは、大量の応募者に対応する新卒採用や、母集団形成が重要な採用領域です。

一方、M&Aアドバイザー経験者のようなハイクラス中途採用においては、選考の本質はそれほど大きく変わらないと感じています。

ただし、「変化がない」というのは、何も準備しなくてよいという意味ではありません。候補者様側のAI活用が進む中で、従来の選考設計をそのまま続けることのリスクは、確実に高まっています。

応募書類での見極めは、以前より難しくなっている


まず、書類選考の話からです。

以前は、職務経歴書の書き方を通じて、候補者様の能力やスキルだけでなく、人となりまで感じ取れることが多くありました。

  • 論理的に情報を整理できているか
  • 数字や固有名詞を交えて、具体的に記述できているか
  • 自分に不利な情報も正直に開示できているか

こうした点が、書類から滲み出ることがあったのです。

しかし今は、AIとの対話を重ねることで、誰でも質の高い職務経歴書を仕上げることができるようになっています。面接の事前準備も同様です。想定問答や逆質問の準備も容易になり、書類と一次面接だけで候補者様の本質を見極めることは、以前よりも難しくなっています。

オンライン面接のみで選考を完結させている企業様は、特にこの点を意識しておく必要があると思います。

対面の機会を、選考過程に最低1度は設けてほしい


だからこそ、私が強くお伝えしたいのは、「対面の機会を選考過程に最低1度は入れてほしい」ということです。

オンライン面接はすっかりスタンダードになりました。候補者様・企業様双方にとって日程調整がしやすく、選考スピードが上がるメリットは確かにあります。また、TeamsやZoomへの対応力を確認するという意味では、オンライン面接を1〜2度入れることも有効です。

ただ、それだけで完結させてしまうのは、双方にとってリスクがあると感じています。

対面の場では、オンラインでは伝わりにくい雰囲気や、その場での反応、立ち居振る舞いなど、言語化しにくい部分が見えてきます。それは候補者様側も同様で、企業様の雰囲気や一緒に働く方々の様子を、対面でこそ感じ取れることがあります。

M&Aアドバイザーの採用では、会食選考や内定後の会食を設ける企業様も多く、相互理解の場を重視する文化が根付いています。それは決して非効率なのではなく、ミスマッチを防ぐための合理的な判断だと思います。選考過程における対面機会も、同じ文脈で考えていただければと思います。

情報開示も、ミスマッチ防止の重要な手段


もう一点、強調したいのが情報開示の重要性です。

候補者様はAIを使って、応募企業の業績・業界での立ち位置・事業課題・口コミ情報などを、以前より深く調べた上で選考に臨まれるようになっています。企業様が意図せず「隠している」情報も、候補者様側には見えているケースが増えています。

そのような状況の中で、企業様側からの情報開示が不十分だと、内定後に候補者様自身が調べて不利な情報を知った場合、「なぜ教えてくれなかったのか」という不信感につながるリスクがあります。

2期連続の赤字決算、主要人材の退職——こうした情報は、後から説明しても納得を得ることが難しくなります。

もちろん、全ての情報を開示できるわけではありません。ただ、事業課題や組織課題として認識していることは、選考過程で誠実に伝えることがミスマッチ防止につながります。 それは候補者様にとってだけでなく、採用後の早期離職を防ぐという意味で、企業様にとっても利益になることです。

会社HP・採用HP・SNS・noteなどの外部発信を通じて、会社が何を大切にしているのか、どのような方が集まっているのかを伝えることも、同じ文脈で重要です。

まとめ


AI活用によって、候補者様側は書類の質を高め、面接準備を整え、企業研究を深めた上で選考に臨む時代になっています。

その中で企業様が意識すべきことは、選考手法の大幅な変更ではなく、「対面での相互理解」と「誠実な情報開示」を選考設計の中にしっかり組み込むことだと思います。

それが、採用の質を高め、入社後のミスマッチを減らすことに、確実につながっていくはずです。

ハイクラス層の中途採用においては、企業様が候補者様を見極めるだけでなく、同時に候補者様からも企業様が選ばれているという視点が、これまで以上に重要になると思います。

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