M&A業界への転職について

M&A業界について(市場の現状、業務内容、求める人材像など)



1.M&A業界の今

「M&A」は対象企業の売上規模、買収金額、また都市部、地方によって、関わるプレイヤーが異なります。世間的に最も知られているのが、大手金融機関(銀行・証券会社)が手掛ける大企業のM&Aで、会社の知名度や買収、売却金額の高さから日経新聞の1面を飾ることもあり、

・ZホールディングスによるZOZOの買収
・武田薬品工業によるシャイアーの買収
・ソフトバンクグループによるアームの買収

などは大半の方がニュース、報道などを通じてご存知ではないかと思います。上場企業同士のM&Aや海外企業を対象としたクロスボーダーM&Aの助言は大手金融機関や監査法人の力を借りる必要があり、それらが今日に至るまで、M&Aの主流であり、主戦場でした。

一方で、中堅・中小企業を対象としたM&A、主に事業承継問題解決のためのM&Aが昨今急成長を遂げています。法人企業の大半(99.7%)が中小企業の日本に於いて、それらの企業の存続、事業承継の問題が経営者の高齢化(年齢の山が69歳*1)も相まって全国各地で顕在化しており、そうした中堅・中小企業を対象としたM&Aのマーケットが脚光を浴びています。

■顕在化、待った無しの中小企業の承継問題
(1)全国の中小企業の休廃業・解散件数 2019年は43,348件*2と5年前よりも約10,000件増加
(2)2025年までに経営者が70歳以上となる後継者未定の中小企業約127万者(日本の企業の約3分の1)*3
(3)その127万者のうち、黒字廃業する可能性のある約60万者をM&Aをはじめとする第三者承継を促すことを目指す。*4

中堅・中小企業のM&Aを手掛ける代表的な民間企業がこの領域のパイオニアである、株式会社日本M&Aセンター社で、直近期で年間885件*5の成約実績をあげ、コロナ禍でも昨対比増を続けるなど、その成長速度は留まるところを知りません。そして、同社のようなM&A仲介会社は、数多ある中堅・中小企業の中から、事業承継M&Aを検討する企業を自ら開拓、探索する動きも取りながら、大手金融機関(の各地の支店、拠点)、各地の地方銀行、信用金庫、会計事務所などと連携・提携をし、案件紹介を得るなど、ニーズ探索の仕組み化を図っています。

*1 2019年度「中小企業白書」より
*2 東京商工リサーチ調べ
*3 平成28年度 総務省「個人企業経済調査」、平成28年度 株式会社帝国データバンクの企業概要ファイルから推計
*4 経済産業省が2019年12月策定した、第三者による事業承継を総合的に支援するための「第三者承継支援総合パッケージ」より
*5 2020年3月期 同社IRより


2.M&A(仲介)業界の業務内容

売り手である譲渡企業と買い手である譲り受け企業のいずれかの担当となり、両社の間に入って、仲介業務を行います。下記にて、(譲渡企業側担当から見た)一連の流れをご説明いたします。

■一連の流れ
(1)案件開拓~初回訪問~ヒアリング~提案~仲介契約(アドバイザリー契約)の締結(案件化)

(2)企業価値評価~企業概要書作成~ノンネームでの開示~譲受(検討)企業との秘密保持契約締結~企業概要書の開示~譲受(検討)企業との仲介契約~トップ面談~譲受企業による意向表明書の提出~基本合意契約の締結

(3)買収査定~クロージング(譲渡契約締結・M&Aの成立)

■仲介契約締結
(1)案件開拓~初回訪問~ヒアリング~提案~仲介契約(アドバイザリー契約)の締結(案件化)

開拓の手法は各社それぞれで異なりますが、(1)【インバウンド】事業承継セミナーなどをオンライン、または各地で開催する、またHPからの問い合わせ、資料請求等インバウンドを活用したアプローチ、(2)【紹介】提携先金融機関・会計事務所などからのご紹介、(3)【アウトバウンド】TELや手紙等を駆使しての営業活動の3種類に分けられると思います。

いずれかの方法を経てアポイントを取得し、オーナー経営者様へご訪問(初回訪問)。経営者様が現在抱える課題、ご事情(事業承継M&Aを検討している理由)を伺いながら、(事業承継の他の選択肢である、親族承継や役員などへの親族外承継(MBO)などの可能性についてもお話をさせて頂きつつ、)第三者承継であるM&Aの利点・注意点を説明し、ご納得頂き、ご意思が固まった後に、仲介契約の締結(案件化)を行います。仲介契約締結は、自社の売却・第三者承継を進める決断を下すこととなりますので、経営者様が迷う局面であり、また、それをどの企業の誰と共に進めるか(※M&A仲介会社各社の他、会計事務所や金融機関に相談する方法もございます。)も熟考されます。担当コンサルタントの力量がまずはじめに問われる場面・フェーズとなります。

■基本合意契約締結
(2)企業価値評価~企業概要書作成~ノンネームでの開示~譲受(検討)企業との秘密保持契約締結~企業概要書の開示~譲受(検討)企業との仲介契約~トップ面談~~譲受企業による意向表明書の提出~基本合意契約の締結

仲介契約締結後は、各種必要資料(決算書、事業契約書、各種契約書、手形)の提供を頂いた上で、(売り手先の候補企業群に開示するための)企業価値評価・企業概要書(IM)作成を行います。
作成された提案書・企業概要書は、まず、ノンネームでの開示となり、興味を持った譲り受け企業側と秘密保持契約(NDA)を締結した後に、企業概要書が開示されます。確認後、話を進める意向を確認した後、譲り受け企業側とも提携仲介契約が締結されると、トップ面談、企業訪問(会社・工場見学)、諸条件交渉の後、基本合意契約の締結へと進みます。

■株式譲渡契約締結
(3)買収監査~クロージング(株式譲渡契約締結・M&Aの成立)

基本合意契約締結の後、買い手候補企業側による調査である買収査定(デューデリジェンス・DD)が行われます。買い手候補企業から派遣された公認会計士などが財務監査、税務監査を実地で3日ほどかけて行います。加えて、最近は弁護士を派遣しての法務監査や経営コンサルタントを派遣してのビジネス監査などを実施するケースも増加しています。売り手側の担当者は、それを受け入れる側として、事前資料準備や立ち会いによるサポートなど行い、効率的な監査実施を手助けします。同時に、最終契約書である株式譲渡契約書の作成などがあります。
そして、最終的に株式譲渡契約書に調印を行い、買い手は譲渡代金の支払い、売り手は株式の譲渡を行い、クロージングとなります。

非常にきめ細やかな対応が求められ、且つ並行して案件が進むために、M&Aコンサルタントの仕事は、"ハードワーク"と言われますが、株式譲渡契約書の調印の瞬間に立ち会えること、新たな門出を祝える瞬間に立ち会える達成感と喜びは、この仕事のやりがいを十二分に感じられる瞬間ではないかと思います。

【参考:略称について】
IM(Information Memorandum):企業概要書 譲渡企業担当(売手側)のM&Aアドバイザーが作成する書類
NDA(Non Disclosure Agreement):秘密保持契約
LOI(Letter of Intent):意向表明書 トップ面談後、譲渡企業に対して「譲り受けを具体的に検討したい」という意向を譲受企業が伝えるもの
MOU(Memorandum of Understanding):基本合意書 売り手側と買い手側の合意文書
DD(Due Diligence):デューデリジェンス(買収監査)
SPA(Stock Purchase Agreement):株式譲渡契約書


3.求められる人材像・スキル

M&A仲介の企業各社が求めている人材像ですが、まず経験・スキル面では、営業経験者を基本的には欲しています。中でも、中堅・中小企業のオーナー経営者様との商談、折衝経験がある金融機関出身者(銀行・証券会社)の転身事例が最も多くなっております。

但し、当該領域に限らず、総合商社、大手不動産会社、大手メーカー、製薬会社、医療機器会社、大手広告代理店、人材サービス、IT・インターネット企業などの各業界の大手各社で高い成果、実績を挙げている方なども採用しています。

■M&A仲介会社 入社者のバックグラウンドTOP3 ※成績上位者に限る(上位10%、支社TOP、表彰歴など)
(1)大手証券会社での法人・個人向けの営業経験者
(2)メガバンクでの法人営業(RM)経験者
(3)上位以外の各業界の主に大手企業での法人営業経験者
(※尚、企業様によっては、全国各地の地銀での法人営業経験者も積極採用する動きがございます。)

営業成績が高い方を欲しているのは、オーナー経営者様との信頼関係構築力を得ること(譲渡する決意を下す経営判断を下すこととどの仲介会社にそれを託すかは非常に重要な判断です)は容易ではなく、専門性やアドバイスに限らず、託すに値する人間性、熱量を持っている方か否かが問われるため、その能力、資質を前職の成果を基に判断しています。

一方、M&Aアドバイザリーファームは、金融業界以外から採用をする傾向は仲介会社に比べると著しく低くなっております。

■M&Aアドバイザリーファーム 入社者のバックグラウンド
(1)金融機関での法人営業経験がある方
(2)投資銀行部門での実務経験がある方
(3)M&A実務経験、知識をお持ちの方
(4)公認会計士、米国公認会計士、税理士、弁護士などの資格をお持ちの方

など、組織的に少数精鋭であるケースが多いこともあり、即戦力性を感じられる方を中心とした採用となっております。


4.転職成功例

当社を通じて、転職された方のバックグラウンドを掲載しております。

29歳 大手証券会社 リテール営業 → 大手M&A仲介会社(M&Aコンサルタント)

31歳 メガバンク 法人営業 → 大手M&A仲介会社(M&Aコンサルタント)

Major companies

主な企業

1
M&A仲介会社
M&Aアドバイザリー

●日本M&Aセンター
●M&Aキャピタルパートナーズ
●ストライク
●レコフ
●FUNDBOOK
●M&A総合研究所
●経営承継支援
●GCA
●フロンティア・マネジメント
●山田コンサルティンググループ
●エスネットワークス
●プルータス・マネジメントアドバイザリー
●かえでファイナンシャルアドバイザリー
●TMAC
●オンデック
●インテグループ
●ピナクル
●名南M&A
●インクグロウ
●パラダイムシフト

2
FAS系

●PwCアドバイザリー
●KPMG FAS
●デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)
●EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)

3
M&Aマッチングプラットフォーム

●トランビ
●バトンズ
●M&A市場SMART(ストライク)
●ビズリーチ サクシード(ビジョナル・インキュベーション)
●M&Aプラス(デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー)
●M&Aクラウド
●事業承継総合センター(リクルート)
●ビズマ(ビジネスマーケット)
●MAfolova(マフォロヴァ)(エン・ジャパン)

JOB

求人情報

1.【東京勤務】M&Aコンサルタント


=業務内容=
コロナ禍で、ニーズが一層増している、中堅・中小企業のM&A(事業承継・成長戦略)に関する一連の業務(ソーシング業務・相談受付・提案・企業評価・マッチング・契約書案作成・条件調整・クロージング等の全てのステージ)をお任せします。

■業務内容:
当社はM&Aニーズを持った潜在顧客との個別相談からM&Aの最終クロージングまで、原則1人の担当者に遂行して頂き、単なるチームの一員以上の役割を担えます(大手銀行や大手証券のM&Aにおいては通常、各スキームごとに同じ案件であっても別担当がつく形を取っているため)。同社で就業する方は、M&Aの一連の流れに従事することが出来、早期の成長を望むことが出来ます。業務の標準化も進めており、体系的教育・育成が出来、先輩社員や公認会計士・税理士を中心とする社内の支援チームの組織的サポートを受けられることから、M&A業務の未経験者を早期にシニアレベルに育成しています。

■業務詳細:
コンサルタントとして、下記すべての業務に携わって頂きます。
・案件の開拓
・相談受付~提案
・企業評価~提案書作成
・譲渡/譲受先のマッチング
・条件調整
・クロージング
=求める人材=
■必須要件:
・大卒以上
・中堅・中小企業のM&A業務の実践に熱意をもって取り組んで頂ける方
・営業職経験を3年以上持ち、且つ高い成果、実績を出している方(※目安:上位10%、表彰歴の有無)

■歓迎要件:
・経営者に対する事業承継、資産運用等のコンサルティング営業経験者
・無形商材のコンサルティング営業経験者
・中堅・中小企業の経営者に対する営業、コンサルティング業務経験者
・財務分析知識をお持ちの方
・会計事務所でM&Aの実務経験がある方
・金融機関・監査法人でM&Aの実務経験がある方
=年収・待遇=
応相談
※給与は前職の給与水準、職務経験等を考慮して決定いたします。
【想定初年度年収】500~1,200万円

2.【東京勤務】M&Aアドバイザリー


=業務内容=
業務についてはフロントからクロージングまで幅広くお任せします。基本的にはチームで案件に取り掛かります。
クロスボーダー案件も会社として着手しておりますので、英語力がある方は優遇致します。
難易度の高いミッションに挑むことになりますが、M&A と事業開発を通して社会に対し新たな価値を生み出せる人材を求めており、未経験の方でも M&A アドバイザリー業務にご興味がある方は歓迎致します。

■配属:
基本的には案件ごとにチーム編成を行います。

■仕事内容:
顧客企業様の代表者・経営陣の方々と日々コミュニケーションや打ち合わせを重ね、「会社や事業を売却したい、買収したい」というご相談にお応えすべく、M&Aニーズのヒアリングから企業や事業のご提案、DDフェーズの調整、M&Aの成立・着地まで、一貫してコーディネートして頂きます。

【具体的な業務内容】
・M&A戦略の策定:売手・買手のソーシング、ストラクチャリング検討
・M&A手続き:交渉支援、企業価値評価(バリュエーション)、ディールアレンジメント
・クロージング:クロージング手続き、実行支援、開示資料作成支援
=求める人材=
■必須要件:
・法人営業などで、経営者との折衝を数多く経験し、現職で表彰歴があるなど成果、実績を残されている方
・当社経営理念に対する十分な理解と、IT業界に関する高い興味をお持ちの方
・チームワークを重視し、他者との協力関係を構築できる方
・粘り強く業務達成ができる方
※M&A業務・IT業界未経験の方大歓迎です。

■歓迎条件:
・金融機関、コンサルティングファーム、メガベンチャー、総合商社等でのご経験をお持ちの方
=年収・待遇=
入社時想定年収
500 万円〜1300 万円
※ご経験、スキルに応じ、年収を決定します。
ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました。当社は、M&A領域のキャリア支援を積極的に行っております。
今すぐの転職検討の方は、下記【転職相談フォーム】より、可能性を探りたいという段階の方は、【合格可能性診断フォーム】よりお気軽にコンタクトくださいませ。