人材ビジネスガイド

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[人材業界の仕組み]人材紹介会社/転職エージェントのサービス、ビジネスモデルについて



(1)人材紹介会社・人材紹介サービスとは?


人材紹介会社(転職エージェント)とは、ひとことで言いますと、民間の職業紹介事業者です。

一般的に言われる「人材紹介会社」以外にも、昨今よく耳にする「転職エージェント」、その他「人材バンク」、「ヘッドハンティング会社(エグゼクティブサーチファーム)」などと呼ばれるものが該当します。厚生労働大臣の許認可を受けた各人材紹介会社/職業紹介事業者が、求人企業(採用をする企業)と求職者(転職を考えている個人、候補者)の間に立ち、斡旋、仲介を行います。

人材紹介会社が提供するサービスとしては、求人案件の紹介、提案だけではく、業界・個別企業動向や、求職者のこれまでの経験や希望を踏まえた上でのキャリアコンサルティング、職務経歴書など応募書類の添削、ブラッシュアップ、面接日程の調整や面接選考対策、報酬、入社日などの交渉、退職交渉、手続きのアドバイスなど多岐にわたります。

これらのサービスをすべて無料で求職者の皆様はお使いいただけます。


(2)人材紹介会社のビジネスモデルについて


人材紹介会社は、企業から人材紹介手数料(紹介フィー)を頂戴し、売上、収益を上げるビジネスモデルとなっております。求人依頼を受けた時点では、売上は一切発生せず、完全成功報酬体系で、ご紹介差し上げた求職者が入社をした段階で、紹介手数料を請求いたします。

(注:エグゼクティブ・サーチを行う企業の場合、リテイナーフィーと呼ばれる着手金(活動費用)を企業側から受けて、サーチを行うケースもございます。)

各企業の規定、また人材紹介会社が定める基準、また労働市場の需給バランス等で差はございますが、一般的には初年度想定年収の30%、または35%で設定されるケースが多くなっております。

例:求職者A様がB社(30%フィーで契約締結)に年収500万円提示で転職をした場合

初年度想定年収500万円×30%=150万円(税別)

が人材紹介会社がA様が入社時に請求する人材紹介手数料となります。


(補足:人材紹介手数料について)
尚、人材紹介手数料は、領域によって差がございまして、

(1)大学生(新卒紹介事業)は、一律料金(例:文系80万円・理系90万円、また海外大学卒(留学生)など卒業校で手数料が異なる場合もある)が多く

(2)医療従事者(医師、薬剤師、看護師)は、20%、25%設定が多く

(※介護福祉士、保育士なども上述の医療従事者に近い設定が成されております。)

(3)エグゼクティブ・サーチの領域(企業の役員クラス等、幹部人材の獲得)では、人材のサーチから候補者リスト作成(ロングリスト、ショートリスト作成)、インタビュー機会の創出など活動に対して着手金(リテイナー型)の請求を行うことが多くなっております。

(4)また昨今受給バランスの関係で、ITエンジニアの紹介手数料が高騰している傾向があり、40%、50%などで設定をし、候補者推薦を依頼するケースも多くなっております。


売上は、上記紹介手数料で積み上げる形となり、逆にかかる費用は、

  • 人件費(キャリアコンサルタント、アシスタントの給与・インセンティブ・社会保険料等)
  • 広告費(自社のマーケティング活動、またビズリーチなど外部の転職サイトDB利用費用)
  • オフィス賃料
  • 通信費、会食代などの経費

となります。

記事執筆者:株式会社HRスクエア 代表取締役 江口 一樹

■経歴:

  • 株式会社マイナビ(転職情報事業本部、HRメディア事業部に在籍)
  • 株式会社ビズリーチ(ビジネス開発部に在籍)
  • 現在(株式会社HRスクエア 代表取締役)

新卒から現在に至るまで20年以上に渡り、一貫して中途採用支援、転職支援の業務に従事しております。

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